オンラインを含む英会話スクールだけでは無理な5つの理由

今回から数回に渡って、ビジネスパーソンの一般的な学習方法の何がダメなのかについて、今までご紹介した第二言語習得研究と脳科学研究の入門的知識から解明していきたいと思います。今回は、オンラインを含む英会話スクールです。なぜ英会話スクールだけでは無理なのでしょうか?

理由 ①:オンラインを含む英会話スクールではボトムアップ・アプローチを無視してトップダウン・アプローチのみ。

オンラインを含む英会話スクールでの教え方は大きく分けて2つあります。1つ目は、その日に学ぶことになっている定型表現(日常会話やビジネスでよく使われる表現)をロールプレーなどをやりながら暗記する方法です。このブログ(およびEnglish Tutors Network)では、「トップダウン・アプローチ」と呼んでいる方法です。

以前ご紹介した通り、自分の意見を自由に表現できるようになるためには、語彙・文法・発音を基礎から習得していき、それらを流暢に使える様に訓練すること(「ボトムアップ・アプローチ」)が言語習得の基本であるという立場が第二言語習得研究では有力です。トップダウン・アプローチはあくまで補足にしかなりません。

理由 ②:十分なインプットなしにアウトプットを強要されると、苦労して生み出した「変な」英語が染み付いてしまう。

オンラインを含む英会話スクールでの一般的な教え方の2つ目は、ある題材について自由にディスカッションしながら、間違っていたり不適切な表現を講師が修正する方法です。この方法で、無理矢理に英語で話させようとすると、学習者は自分の知っている単語をめちゃくちゃな文法で、非常に「独創的」な英語を創作します。その自分で苦労して生み出した「変な」英語が強烈な印象をもって脳に刷り込まれると第二言語習得研究で言われています。たとえ後で講師に修正されてもです。

理由 ③:英会話スクールでレッスンだけ受けて予習・復習しなければ、繰り返しがないためすぐ忘れてします。

「記憶」したり、「記憶」したことを無意識的に使える様にするための「自動化」をするためには、脳は繰り返しを要求するという脳科学入門の知識を以前紹介しました。レッスンで定型表現を教わってその場で何回か練習したとしても、また、間違った表現をその場その場で講師に修正してもらっても、繰り返さなければ数日のうちにほとんど全て忘れてしまいます。

理由 ④:1時間のレッスンを週2回受けたとしても年間で100時間足らず。

英語を習得するのに必要な学習時間については過去の投稿で詳細を紹介しました。アメリカ国務省のエリートが日本語を習得するのに必要な平均時間、カナダのバイリンガル教育の事例等を比較検討した結果、単純に学習時間だけを考えた場合、最低でも3,000時間必要だという結論に達しました。くわしくはこちらをご参照ください。

中学・高校では予習・復習を含めてもせいぜい1,500時間です。それ以来全く英語を学習していなければ最低でもあと1,500時間は必要です。年間100時間のペースで1,500時間をカバーしようとすると15年必要です。

オンライン英会話の注意点:生で聞かないと正確な発音を習得できない可能性を示す第二言語習得研究の実験結果

これも、アメリカ人の子どもに中国語を聞かせた実験について以前紹介しました。PCを通して英語を学ぶことは非効率な可能性もあることを示す実験結果が得られています。詳しくはこちらを参照してください。

そもそも「マン・ツー・マン」は和製英語です!

日本の英会話学校などでは「マンツーマン」という和製英語を使用していますが、適切な英語は「One to One」または「One on One」です。英語を教える機関が不適切な英語を使用しているのはとても不思議です。

次回は、オンラインを含む英会話スクールの活用して英語を効率的に習得する方法について。

 

英会話ETNトレーニング法」をオープンしました。ETNで行われているトレーニングプログラムを公開しています。英会話は自主トレで上達します。(2016年12月15日追記)

英会話スクールだけでは身に付きません。レッスンと自主学習のトータルサポートで着実・確実に。English Tutors Network

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