英文法の効率的な学習方法は?

英文法の学習は必要ないと主張する人もいます。本当でしょうか?また、文法の学習が必要だとしても、ビジネスパーソンの我々は、どのように学習すれば良いのでしょうか?学習のヒントになれば幸いです。

文法学習は必要ありません。ただ非常に非効率!

文法とは、単語の変化や活用、そしてその並べ方などの言語の規則性のことです。文法の本来の目的は、そのルールを理解することで、その言語の習得を簡単にすること

「英語を習得するのに文法の学習は必要ない」といわれることがありますが、それは間違ってはいません。なぜならば、文法を学習しなくても、英語の習得は不可能ではないからです。ただ、非常に非効率なだけです。

子どもが文法を学習しないのは脳の性質が異なるから!

子どもの脳は「九九」などの丸暗記が得意です。脳科学的にいうと、それは「意味記憶」の能力が発達しているから。その能力が発達している状態では、文法のようなルールは意識的に学習しなくても自然に身に付きます。

この「意味記憶」の能力は大人になると衰退していきます。一方で大人の脳は、「意味記憶」の能力が衰退する代わりに、ものごとをよく理解して覚える「エピソード記憶」の能力が発達します。従って、大人は、その脳の性質から、文法を意識的に学習する必要があり、また、その能力が発達しているということです。

まずは基本文法を一通りおさらいすること!

米ピッツバーグ大学言語学科の白井教授は、文法学習について、まずは基本的(高1程度)なものをアウトプットできる程度までマスターし、その後インプット理解のために徐々に高度化することを勧めています。

これは脳科学的にも理にかなった学習法。「一般にものを習得するときには、まずは大局理解しておくことが大切。始めは細部を気にせず、おおまかに理解し、細かいことは、その後で少しずつ覚えていく方が脳に定着しやすい」と東京大学大学院の池谷准教授は指摘します。

覚える文法項目の例文を理解し、読み、聞くこと!

大人の脳は理解して理論や理屈を覚えることが得意。まずは文法項目をよく理解すること。そして、その文法項目を使用した例文を、文法構造と意味を意識しながら読むこと、そして聞くこと

例文を読むことは、使用されている語彙の意味と文法項目とを関連づけることになるので、文法項目も語彙の意味も脳に定着しやすくなります。

また、その例文の音声を、文法構造と意味を思い浮かべながら聞くことも効果的。目の記憶より耳の記憶のほうが心に残るから。

英文法学習もアウトプットを忘れずに!

米パデュー大学のカーピック博士は、人間の脳は、情報を何度も入れ込む(インプット)よりも、その情報を何度も使ってみる、想起する(アウトプット)方が、長期間安定して記憶することができる性質をもっているという研究結果を「サイエンス」に発表しました。

これを英文法学習に応用した場合、覚えようとしている文法項目を使って作文すること、そして、その文を口に出したり、書いたりすること、問題集を繰り返し解くことが有効だといえます。

英文法学習にも多読は有効!

関西大学大学院の門田教授、および岐阜聖徳学園大学の大石教授は、「多読」は新たな構文・文法項目を覚えるという意味でも非常に有効であると指摘しています。

多読とは容易な英文を多く読むこと。知らない単語・語句、文法・構文が全体の2〜3%程度含まれた本を多読することは、前後のコンテキストをもとにした類推により、新たな語彙や構文・文法に関する知識を習得することも可能だと指摘。

英語教師でもあった夏目漱石も多読を勧めていたとのこと。

難解な文法は無視して例文を覚えた方が効率的!

文法学者の方々は、言語の規則性を発見することが仕事の一つで、その規則性を文法と呼びます。その本来の目的は、その規則性を理解することで、その言語の習得を効率化すること。

しかし、その文法が学問になると、その本来の目的を逸脱し、文法のための文法、つまり、言語を習得するためにはあまり重要ではない、または役に立たない難解な文法がでてきます。その様な文法は無視し、例文を覚えた方が効率的。

 

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