実録・英語学習法講座 by ETN(4)

ETNの企業向けの英語研修は、小職による「英語学習法講座」から始まります。その講座を「そのまま」4回に分けて、ここでご紹介したいと思います。

今回はその最終回(第4回目)です。ご参考になれば幸いです。なお、4回に分けて読むのはじれったいという方は、全体を弊社のサイト「英会話ETNトレーニング法」で公開しています。

それでは「英語学習法講座」の第4回目(最終回)の開始です!

 

英語学習法講座(4)

 

覚えるべき英単語はそれほど多くない?

英単語はどれくらい覚えればよいのか。よくある質問です。数々の言語学者が研究結果を公表していますが、ここではその3つをご紹介します。

覚えるべき英単語

上の表は、最重要語2,000語がどれくらいの割合を占めるかを調べた結果ですが、3つ研究結果はいずれも約80%を占めるということを示しています。一番目はイギリスの大学で使用されている経済学の教材を調べた結果です。2番目はイギリス英語のコーパス(電子データベース)を調べた結果。3番目はアメリカのブラウン大学のコーパスを調べた結果です。2,000語知っていれば、難しそうな学の経済学の教材も大半は理解できることになります。

我々日本人がどれくらいの英単語を学習しているかというと、中学で1,100語、高校で約2,000語の、トータルで約3,100語を学習しています。これは学習指導要領での数字ですので、実際はもっと多く学習しています。大学受験を経験されていれば5〜6,000語は学習しているはずです。つまり、中学での1,100語と高校2年生くらいまでに習った英単語をおさらいすることが皆様の第一目標です。

ただ注意すべき点が一つあります。最重要語というのは何度も何度も遭遇することになります。しかしながら、いつも同じ意味、同じ使われ方で出てくるとは限りません。例えば、“take” は「取る」という意味の他にも、状況によって「買う」や「食べる」などの意味にもなります。また、 “take out”、“take in”、“take off”、“take over” など、副詞や前置詞が付くと、更に色々な意味を持ちます。最重要語というのは、一つの訳語を覚えても全く意味がないということ。深く学習する必要があるということです。

単語数と読解力の関係を調べた言語学者によると、単語の数よりも深さの方が、読解力との相関関係が高かったといいます。つまり、英単語はむやみに数を追うより、重要語を深く学ぶ方が効率的ということです。

ちなみに、最重要語の第1番目は “the” です。

もう一つちなみに、最重要語2,000語で約80%をカバーしますが、次の2,000語、つまり第2,001語から4,000語までの2,000語の占める割合は6%、第4,001語から6,000語までの2,000語の占める割合はたった4%でした。つまり、第2,001語から6,000語までの4,000語の占める割合はたった10%です。覚える英単語の選別は慎重になりましょう

文法の知識はすでに十分?

そもそも文法の学習は必要なのかという質問をする方が稀にいますが、文法の学習は効率的な学習には必須です。子どもは文法の学習はせずとも言語を習得できます。それをもって、英語の学習には文法学習は必要ないと主張されることがありますが、それは間違いです。子どもが文法の学習をせずとも言語を習得できるのは、大人とは性質の異なる脳を持っているからです。

子どもの頃は丸暗記が得意です。音程を丸暗記することによって絶対音感という能力を持つこともできます。文法などのルールも同じで子どもの頃は丸暗記できます。しかしながら、大人になると(臨界期を過ぎると)この丸暗記の能力は急激に落ちてきます。一方で、物事をよく理解して、その理屈を覚える能力が高くなります。したがって大人は文法を学習する必要があり、その能力が高いということです。

文法学習は嫌いという方も多いと思いますが、皆さんは英語の文法の知識は十分にあります。第一目標として。我々の目標は、自分の言いたいことを自由に表現できる英語力でした。その目標を達成するための文法知識としては、まずは第一目標として、高校1年生くらいまでに習った項目で十分です。

使える英語の範囲と理解できる英語の範囲

 

我々はこれからの時代、英語の非ネイティブと英語でコミュニケーションする機会の方が、ネイティブより多くなると思います。その際に重要なことは、簡単な単語と単純な文法で、シンプルかつ明確に自分の言いたいことを表現することです。お互い非ネイティブ同士なので難しい単語や文法を使うと、かえってスムーズにいかない場合が多くなります。

一方で、ネイティブとコニュニケーションする場合も、我々非ネイティブは、あえて難しい単語や表現を使う必要は全くありません。上記同様、シンプルかつ明確であることが必要です。一方で、ネイティブが我々非ネイティブに対して、やさしい単語や文法を使ってくれると期待してはいけません。つまり、使える英語の範囲は理解できる英語の範囲より狭くて良いということです。学習の効率性をあげるためには、そのように割り切ることも必要です。

発音は集中的な学習が必要?

日本の学校教育では英語の発音は重要視されてきませんでした。したがって、我々は英語の発音についてあまり多くを知りません。しかし、発音は、単語と文法同様、非常に重要な学習要素です。そして、日本人にとっては最重要課題の一つです。とは言っても理解するのは簡単です。

まずは英語の発音数ですが、日本語の母音は「あいうえお」の5つですが、英語は24あります。日本語の子音は16あると言われていますが、英語は24あります。つまり、英語の方が、圧倒的に発音数が多いということです。英語には日本語にはない発音が多くあるため、日本人には難しいのです。

英語の発音

 

日本語には /si/ の発音がないため、この2つの発音を区別して発音することは難しく感じます。例えは、渋谷は「シ」は /ʃi/ で /si/ とは発音しません。また、自分で発音できない音は聞き取れないので、リスニング力にも大きく影響します。日本語にはない発音を、口の動かし方を意識しながら、なるべく正確に発音できるように繰り返し練習しましょう。そうすれば、リスニング力も必ず向上します

一方で、日本人が英語を聞き取れない最大の理由の一つは音声変化といわれています。

英語の音声変化

 

“Check it out” は「調べる」とか「試す」という意味です。ラジオのDJがよく使うフレーズですが、その場合は「(曲を)聞いてみよう!」のニュアンスです。

この “Check it out” を単語一つ一つ発音すると「チェック イット アウト」ですが、ネイティブが発音すると「チェッキタゥト(ゥ)」、もしくは「チェッキラゥ」と発音されます。それが音声変化です。(ちなみに、太字がストレス(アクセント)の位置です。)

詳しく説明しますと、 “Check” の “ck” と “it” の “i” が連結して「チェッキッ」に、続けて “it” の “t” と “out” の “ou” が連結し「タゥト(ゥ)」に変化し、つなげると「チェッキタゥト(ゥ)」になります。更に、英語の「たちつてと」は「ラリルレロ」に変化することが多く、ここでも「タゥト(ゥ)」が「ラゥト(ゥ)」となります。また “out” の “t” が発音されずに脱落し、最終的にはDJがよくいう「チェッキラゥ」になります。

英語はこのような音声変化が頻繁に起こります。そして我々はこのような音声変化が起こっても聞き取れるようにならなければなりません。それにはやはり自分でも発音できるようになることです。

「自動化」とは?

英語を習得するには、まずは基本要素の3つの知識を習得する必要があると言いました。そしてそれらを一つ一つ見てきましたが、単語と文法については、それほど大変な勉強が必要というわけではないということがご理解できたと思います。

さて、単語の意味はある程度覚えた、文法も高校1年生くらいまでの項目は理解した。日本語にはない英語は発音も理解した。音声変化というものが起こることも理解したとしましょう。でもそれだけでは十分ではありません。自分の言いたいことを自由に表現できるようになるためには「自動化」が必要です。

例えば自動車の免許を取ったばかりの頃は、キーを入れるところから車を発車させるまで、一つ一つの行程を頭で考えながら、確認しながらやらないとできませんでした。しかし、何度も繰り返しやっているうちに、無意識的に自動的にできるようになります。それを「自動化」といいます。

言語の習得も同じです。単語・文法・発音は、知識を習得するだけではなく、その知識を無意識的、自動的に使えるように「自動化」しなければなりません。自動化するには、車の運転と同じように繰り返しが必要です。知識の習得はそれほど難しいことではありませんが、それらを自動化するためには、どうしてもある程度の時間が必要であるということです。

効率的な英語学習方法

 

知識の自動化のためのインプット・アウトプットトレーニングを繰り返し行うことにより、冒頭説明した、英語の語順に慣れること、英語を英語のまま理解すること、つまり英語脳を獲得することを目指します。そしてそれが、自分の言いたいことを自由に表現できる英語力につながります

 

これで英語学習法講座の全4回を終了します。この後、弊社の英語研修が始まります。ご興味がある方はこちらまでお問い合わせください。よろしくお願い致します。

 

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