英語を習得するには何をすればいいの?

ビジネスで使える英語を習得するには5つの学習項目があります。そして学習レベルによってそれぞれの重要度が違います!これらを意識して、できる限り無駄な学習を避け、効率的に英語を習得しましょう!

英語を習得するための5つの学習項目

英語ヒッグス学習項目

英語を含む第二言語を習得する際の学習項目は、Vocabulary(語彙)、Grammar(文法)、Pronunciation(発音)、Fluency(流暢さ)、Sociolinguistic(社会言語能力)の5つあります。上のグラフは、それらの学習項目の重要度が、学習レベルによって変化することを示しています。

語彙は初級から中級レベルにおいての最重要項目。先ずは基本的な単語を覚えないと何も始まりません。文法は、初級レベルでは語彙に次ぐ重要項目ですが、中級レベル以上では最重要項目となっています。発音は、初級レベルでは文法同様重要項目ですが、一旦重要度が下がってまた上昇しています。一旦基礎的なことを習得した時点で重要度は下がり、流暢さを向上させる際に再度重要性が増します。

英単語は最重要基本語とビジネス頻出語が第一目標!

覚える英単語の数は、最重要基本語2,000語とビジネスでの頻出語がビジネスパーソンの第一目標。覚えるべき単語数についての詳しい説明はこちら

学校3年間で学習する単語は約1,100〜1,200語。それに加えて1,000語弱の重要語と、それらの派生語と活用語、そしてビジネスでよく使用される語彙を覚えたら、それらを使えるようにしていくと同時に、徐々に単語数を増やしていきましょう。

大人が効率的に英語を習得するには文法の学習は必須です!

文法とは、単語の変化や活用、そしてその並べ方などの言語の規則性のこと。文法の本来の目的は、そのルールを理解することで、その言語の習得を簡単にすることです。

「文法の学習は必要ない」といわれることがありますが、それはある意味、間違ってはいません。なぜなら、文法を学習しなくても英語の習得は不可能ではないから。ただ、非常に非効率なだけです。

子どもが文法を学習しなくても言語を習得できるのは、脳の性質が違うから。子どもの脳は丸暗記が得意なので、文法のようなルールは意識的に学習しなくても自然に身に付きます。一方で、大人の脳は丸暗記の能力が衰退する代わりに、ものごとをよく理解して覚える能力が発達します。従って大人は、文法を意識的に学習する必要があり、また、その能力が発達しているということ。

日本語にない英語の音を発音できるようにすること!

日本人にとって英語の発音が難しいのは、英語には日本語にはない発音が多くあるから。例えば、日本語の母音は5つですが、英語の母音は24。日本語にはない、二重母音や無母音声などがあります。子音は日本語は16ですが、英語は24あります。

母語で使われない音は、母語の似た発音に引き込まれる現象を、第二言語習得研究ではマグネット効果といいますが、日本語を母語とする人は「L」と「R」、「Si」と「Shi」の区別ができません。無母音声の「cry」は全て母音が入ってしまいます。発音できない音は聞き取れないので、日本語にない音を発音できるように繰り返し練習する必要があります。

英語を聞き取れないもう一つの理由は、英語独特の音声変化です。音と音がつながって発音されたり(連結)、発音されなかったり(脱落)、音が変わったり(同化)します。これらも自分で発音できるように練習する必要があります。

流暢さの向上は日本人にとって最重要課題!

流暢に会話するためには、「相手が発する単語の発音を聞き取って、その意味を理解し、構文や文法構造を解析した後、適切な単語を選び、構文・文法に沿って組み立てて、適切な発音を選び発話する」ことを無意識的にできるようにするトレーニングが必須です。

単語を覚えて文法と発音を学習しても、それだけでは流暢に英語でコミュニケーションできません。受験英語のおかげで比較的語彙力と文法力があるにも関わらず、話すことが苦手な日本人は、このトレーニングが欠けているから。

よく使用される定型表現や言い回しを覚えることも、流暢さを向上させる上で重要です。しかしあくまで補足と考えましょう。

英語力が向上すると社会言語能力も要求されます!

社会言語要素というのは、文化や歴史などの社会背景の違いにより、同じ語彙や表現でも違う意味を持ったり、適切であったり不適切であったりする要素です。例えば、「すみません」は日本では、関係を改善しようとする意識の現れと理解されますが、「すみません」という意味での “I’m sorry” は自分の過ちを認めること。

英語力が向上するほど当然のこととして期待されます。社会言語要素の知識は円滑なコミュニケーションに必要不可欠ですが、体系化されていない知識が多いので習得が非常に難しい。

英語を支えている社会、文化、歴史などの様々な分野の広い知識と共に、時間をかけて常識の一部として徐々に身につけていくしかありません。相手が非ネイティブの場合は、英語圏のみならず、相手の国の文化などの知識とともに社会言語要素の知識も得ておくことは円滑なコミュニケーションには必須でしょう。

<ご参考> 5つの学習項目にはない「ことば以外の要素」も重要!

英語という「ことば」以上に「ことば以外の要素」が、コミュニケーション上大きな意味を持つ場合があります。「ことば以外の要素」とは、プレゼンテーションやミーティングの進め方、英語での論理的な話し方や書き方、交渉術などに加えて、コミュニケーション上のルールやマナー、ボディ・ランゲージなども含まれます。

このような知識も、社会言語要素と同様、英語力が向上するほど当然のこととして期待されるので重要度が高まります。プレゼンの進め方や交渉術などは比較的習得しやすいですが、ルールやマナーはセンシティブなことも多いので、指摘されることや教えてもらえる機会も少なく、ビジネスの実践の場で習得することも難しい。

 

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英語を習得するには何をすればいいの?」への2件のフィードバック

  1. 英語大好きママ

    いつも興味深くブログを拝見させていただいております。
    昔、英会話講師をしていたころ、よく生徒に、この題名と同じことを聞かれたことを思い出しました。
    「単語、文法、リスニング、」どれからやれば効果的? といった質問です。
    ヒッグス・グラフがまさに、この答ですね、当時知っていれば良かったです。
    Fluencyに時間がかかるのも教えていく中で実感しています。
    いま、自分の子供に英語を教えていますが、確かに、文法を教えるというよりも、多読させ、ルールを肌で感じて「正しいか」「正しくないか」を肌で判断しているようです。
    面白いです。
    私が英語学習や教える中で長年上手く説明できなかった「英語学習とは」をまとめて頂きました。
    大変参考になりました。

    返信
    1. koichi oyanagi 投稿作成者

      コメントありがとうございます。励みになります。

      ヒッグス・グラフはヒッグスさんという言語学者の意見ですので、それが必ずしも正しいとは言えないと思っています。学習項目については合意しますが、それぞれの重要性については、合意できないところが小職にはあります。

      単語と文法が重要なことはわかりますが、発音と流暢さについてはどの学習レベルにおいても、もっと重要性は高いのではないかと思っています。これは、学習者の母語が何語なのかにもよると思います。英語と言語間の距離が遠い、特に語順が全く異なり、発音数も圧倒的に少ない日本語の場合は、発音と流暢さは、より重要だと考えます。

      お子さんに英語を教えてらっしゃるとのことですが、その知見を、これから始まる小学生の英語教育に是非役立ててください。小職は臨界期前の子どもに、どのように英語を教えるべきか全く検討がつきません。。。

      返信

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