まとめ:英語自動化トレーニング

今回は自動化トレーニングについての最終回です。米ピッツバーグ大学言語学科の白井教授、米ブリガム・ヤング大学のニール・アンダーソン教授、関西大学大学院言語学教授の門田教授の3名の言語学者の見解をまとめています。ご参考になれば光栄です。

自動化トレーニングの基礎の基礎 (1)

米ピッツバーグ大学言語学科の白井教授は、コミュニケーションのための英語を習得するには、全文を日本語に訳して内容を理解する文法訳読方式は非常に効率が悪い方法だと指摘しています。泳げるようになりたいのに、腕の動かし方とか、息継ぎの仕方ばかり練習して、実際に泳ぐ練習をしないようなものだといいます。

中学・高校で習った様な、後ろから戻り訳す全文和訳ではなく、文を前から前から理解する習慣を身につけることが重要ということです。

自動化トレーニングの基礎の基礎 (2)

米ブリガム・ヤング大学のニール・アンダーソン教授(応用言語学)は、「日本語に訳しながら読むことは、確かに読むスピードは遅くなるが、よほど高度な語学力のある人か、よほど平易なものを読む場合を除けば、頭の中でなんの翻訳行為もしないのは非現実的」と指摘しています。

ただし、英文を後ろから前に向かって戻りながら訳す、全文和訳の癖は直すべきとも指摘。文を意味や構造の切れ目に沿って数語ずつのかたまりに区切り、一つのかたまりを理解したうえで次に進む習慣をつければ、英語のまま概念を理解できる部分が徐々に増えるといいます。

自動化トレーニングの仕上げとしての多読と多聴 (1)

米ピッツバーグ大学言語学科の白井教授は、自分の興味があってよく知っている分野について徹底的に読んだり聞いたりすることを勧めています。リスニングは聞いても20%しかわからないような教材を聞くより、80%以上わかる教材を何度も聞く事。その素材をリーディングにも使う事も有効だといいます。

なぜなら、リスニングの時はスピードが早すぎて単語・意味を理解するだけで終わってしまいがちでも、読むときは文法構造まで処理する余裕がでてくるからです。それを何度も繰り返すことにより、読解と聴解の自動化が進むと考えられます。

自動化トレーニングの仕上げとしての多読と多聴 (2)

関西大学大学院言語学教授の門田教授も徹底的に読む「多読」の有効性を主張しています。多読は「単語を知覚し、心の中の辞書にアクセスして意味を理解し、文法構造を解析するといった読解の処理を自動化してくれます。知らない単語・語句、文法・構文がなく、楽々と意味理解ができるレベルの本を多読する事が「自動化」を促進する」といいます。

また、知らない単語・語句、文法・構文が全体の2〜3%程度含まれた本を多読することは、前後のコンテキストをもとにした類推により、新たな語彙や構文・文法に関する知識を習得することも可能だと指摘しています。

自動化トレーニングの効果を高めるためには

音読やリピーティング、シャドーイング、そして多読・多聴は、流暢さの向上だけではなく、語彙や文法、更に発音の習得にも有効です。つまり、それぞれの能力を伸ばすことは、他の能力を伸ばすことにもつながります。重要なことは、何のためにその練習をするのかを理解しながらやることです。

ジムで筋力トレーニングをする際、色々な筋肉を様々な方法でトレーニングしますが、それぞれのトレーニングがどの筋肉を鍛えるものなのかを理解して、その筋肉に意識を集中してトレーニングすると、効果の現れ方が全く違うそうです。

英語の学習も同じです。音読にしろシャドーイングにしろ、なぜそれをやるのかを理解してやると、モーティベーションも違ってきますし、効果も違ってきます。

 

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